水噴霧式オートクレーブでの滅菌工程における金属容器の腐食問題を解決するためには、いくつかの重要な点を考慮しなければならない:
- 水質:熱処理とその後の冷却に使用する水は、有機物や、とりわけ保存料を汚染する可能性のある微生物の存在を避けるために処理されなければならない。
- オートクレーブの設計:従来のオートクレーブや直接蒸気式低温殺菌装置は、発生する凝縮水を常に除去し、蓄積して缶に到達するのを防ぐため、装置の底部に排水溝、ブリーダ、またはブリーダを設けなければならない。
- pHと塩分の管理:容器への腐食や塩分の沈着を避けるため、ランゲリエ指数やライズナール指数によって水の攻撃性を管理することが望ましい。
- ボイラーからのドレンを避ける:ボイラーからのアルカリ性ドレンを避けるため、ボイラーやオートクレーブに入る直前の蒸気配管のダウンパイプに、自動ドレン排出装置を設置する。
- 腐食防止剤の使用:容器を保護するために、滅菌水または冷却装置に腐食防止剤を添加することができる。
- 内部ラッカー塗装:侵食性の高い食品による缶の不安定化を回避または軽減するための最良の解決策は、内部ラッカー塗装である。 コーティングの厚さは非常に重要で、包装製品の攻撃性に応じて調整しなければならない。
- 適切な洗浄と乾燥:容器を閉めた後、製品の残留物を除去し、殺菌工程の水を汚染しないように缶を洗浄することが望ましい。 さらに、容器が必要以上に長く濡れたままにならないよう、冷却速度と最終温度をコントロールしなければならない。
- 不活性素材:バスケット、セパレーター、オートクレーブの素材は、腐食の原因とならないよう、腐食に対して不活性でなければならない。
これらの推奨事項に従うことで、オートクレーブ滅菌工程における金属容器の腐食リスクを大幅に低減することができる。