チェコのハイカー、古いアルミ缶に埋められた19世紀の金宝を発見

チェコ共和国北西部にあるポドクルコノシ(Podkrkonoší)の山中をハイキングしただけのように見えたが、歴史的な発見があった。アルミニウムの缶と鉄の箱に、オーストリア・ハンガリー帝国時代にさかのぼる可能性のある600枚近い金貨や宝石などの貴重品が隠されていたのだ。

内容物は、16個の嗅ぎ煙草入れ、10個のブレスレット、コンパクト、櫛、チェーン、ワイヤーバッグ、そして1808年から1915年の間の598枚の金貨である。貨幣鑑定家のVojtěch Brádle氏によれば、そのうちのいくつかは戦間期にバルカン半島で流通したものだという。

約35万ドルと評価された宝物は東ボヘミアン博物館に引き渡され、現在その出所を調査中である。1938年のナチス占領下、あるいは第二次世界大戦終結後に隠された可能性が指摘されている。「チェコ人のものなのか、ドイツ人のものなのか、それともユダヤ人の家族のものなのかを知るのは難しい」と博物館のペトル・グルリッチ館長は説明した。

この発見は、経済的に大きな価値があるだけでなく、20世紀の中央ヨーロッパの激動の歴史を知る窓でもある。