欧州のアルミ箔メーカーは、2024年初頭の需要は弱いと見ている。


2024年1~3月期の欧州アルミ箔出荷量は、需要の低迷が引き続き数量に悪影響を及ぼしていることを示している。欧州アルミ箔協会(EAFA)がこのほど発表した数字によると、総出荷量は217,800トンに達し、2023年の同時期と比較して6.2%減少した。


2024年第1四半期の欧州需要は3%減少し、輸出は26.6%減少した。


一般的なインフレは現在抑制されているものの、依然として高い金利と消費者物価上昇の継続的な影響により、アルミ箔が使用される一部の分野では非常に脆弱な需要となっている。加えて、サプライチェーン、特に原材料の問題が、建設や自動車といった伝統的な市場への納入の鈍化につながっている。


主に軟包装や家庭用ホイルに使用される薄手グレードは、一般的に弾力性のある分野と考えられているが、2023年第1四半期と比較すると7.7%の減収となった。欧州内では4.1%の減少、海外市場では30%以上の需要減となった。


セミ・リジッド・コンテナ、技術用、その他の用途に使用される厚物ゲージの納入量は、3月末までの3ヵ月間で3.6%減少した。国内向けは1%減とわずかに減少したが、輸出向けは20%強減少した。しかし、この製品カテゴリーは全生産量に占める割合が小さいため、全体の生産量に与える影響は軽微であることを忘れてはならない。


2024年第1四半期の数量は、20万トンを大幅に下回った2023年第1四半期を10%以上上回った。これは、前年同期と比較した数値が多少低下したとはいえ、少なくとも需要の改善を反映している。


EAFAのギド・アウフデムカンプ最高経営責任者(CEO)は、「現在の地政学的状況は、落ち込んだ市況に底打ちの兆しはあるものの、すべての市場にマイナスの影響を与え続けている」と語る。