飲料缶からのリサイクル・アルミニウムが、58万トンという世界新記録を達成した。これは、リサイクルに真剣に取り組む国々の波に続くものである。メタル・パッケージング・ヨーロッパ(MPE)とヨーロピアン・アルミニウムのデータによると、英国、スイス、ノルウェー、アイスランドなどのEU諸国は、2022年に74.6%のリサイクル率を達成した。とはいえ、このリサイクル・アルミニウムは1%というごくわずかな減少にとどまっている。
このレベルのリサイクルは、540万トンのCO2に相当する汚染ガスの削減につながる。オスロやジェノヴァのような大都市では、1年を通して同程度の汚染が発生する。
このプラス効果には、飲料缶の消費量の増加も伴っており、回収・分別手順の改善には進展が見られるものの、欧州連合(EU)が要求するリサイクル水準(90%)にはまだほど遠い。
ヨーロピアン・アルミニウムの新しいグループ・パッケージング・ディレクターであるアンディ・ドーラン氏は、業界はこのことを認識しており、目標達成に向けて時間との戦いの中にあると説明した。また、同社は成長を続け、ヨーロッパにおけるリサイクル能力の拡大に投資していると付け加えた。
MPEのクラシミラ・カザシュカ取締役は、2050年までに飲料缶の100%循環利用を実現するために、正しい道を歩んでいると断言する。